衰退する春野町のバス路線

春野町で聞いた話である。「芳原地区から市内へのバス路線が通勤時間帯に3本もあって、みんな満員だった」。いまは路線すらない。西高に通う高校生で元気な子は自転車で毎日、山越えの道を通っている。マイカーで子どもを送っている父親もいる。バス路線の衰退は通学する学生にも大きな負担を与えているのだ。平和団地では、「ちょっと前は1時間に1本はあったバス便がいまは2時間に1本。これって路線といえるの? 瀬戸地区にあるスーパーが買い物バスを走らせてくれて助かっている」。当たり前の話だが、「さあ、みんなでとさでんに乗ろう」というキャンペーンを始めなければ、聞けなかった高知市の生命線の実態である。「合併しなければよかった」と話す古老も少なくないのだ。春野町が自治体として生き延びていれば、町民の足の確保は死活問題で、町行政として取り組んでいたはずである。しかし、合併後は高知市内の「過疎地の問題のひとつ」としか取り扱わず、バス便の減少とバス路線の縮小が続いている。

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